2017年2月8日

不眠

不眠(insomnia)の症状

不眠(insomnia)とは、ベッドに入っても中々寝付けなかったり、夜中や早朝に目が覚めたりすることにより十分な睡眠が得られず、日中の生活や仕事に支障をきたすことを指します。

不眠に悩む人々の数は、現代社会では極めて多く、
日本人成人の約4人に1人が、不眠に悩まされていると推定されています。
不眠症は、加齢とともに増加傾向にあり、
そして、どの年齢層においても、男性よりも女性に多いということが言われています。

ひと口に「不眠」といっても、その原因や背景は様々です。
しかし中でも、「眠れない」という自覚自体がストレスとなり、
そのストレスが緊張状態を誘発し、さらに眠りにくい状態を引き起こしている、
ということが言われています【下図】

PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状について

不眠の原因には、様々なものが考えられます。
それらを5つのP、即ち、Physical(身体的)、Physiological(生理的)、Psychological(心理的)、 Psychiatric(精神疾患関連)、Pharmacologic(薬剤性)にまとめることが出来ます。

 身体的要因(Physical)による不眠とは、身体疾患や障害によって引き起こされる身体的苦痛(痛み、痒み、咳、呼吸困難、悪心、頻尿など)による不眠を指します。

 生理的要因(Physiological)による不眠は、騒音、眩しい光、不適切な室温や寝具、不適切な睡眠衛生、時差症候群(時差ぼけ)、生活リズムや生活習慣の変化などによってもたらされる不眠です。

 心理的要因(Psychological)による不眠は、急性あるいは慢性のストレスや喪失体験、心的外傷体験によってもたらされる不眠です。

 精神疾患関連(Psychiatric)の不眠は、すべての精神病と、不安障害をはじめとする神経症に関連した不眠です。特に、うつ病と不安障害が、不眠の訴えの背後にあることが多いと言えるでしょう。

 薬剤性(Pharmacologic)の不眠は、鎮咳剤、インターフェロン、ステロイドなどの薬剤による不眠、アルコールやカフェイン、煙草等の嗜好品の常用による不眠などが含まれます。

また、不眠はその症状によって、下記の4つに分類されています。

不眠の分類 具体的な症状
入眠障害 寝つきが悪いことを指します。特に、精神生理的な不眠(不眠を気にすることで、却って眠れなくなってしまうもの)による場合が多いです。
中途覚醒 夜中に2回以上、目が覚めてしまいます。加齢とともに。夜中に目が覚めやすくなる傾向が増大すると言われています。
早朝覚醒 朝早く目が覚めてしまい、その後眠れなくなってしまいます。高齢者に多く見られます。また、うつ病の特徴でもあります。
熟眠障害 十分な睡眠時間を確保したのに、ぐっすりと眠ったという感じが得られない場合、あるいは眠りが浅い場合を指します。

不眠(insomnia)の症状

不眠の治療法としては、
まずは睡眠に関係している生活習慣や睡眠環境の改善を行なうことが先決です。
それでも不眠が治らない場合に、不眠の分類に従った薬物療法カウンセリングなどを実施することで、不眠の改善に取り組んでいくことになります。