2017年2月8日

更年期障害

更年期」とは、生殖期から生殖不能期への移行期で、閉経を挟んだ前後各5年の10年間位を指します。
閉経は、一般的には更年期に起こる最後の月経を言い、12ヶ月以上の無月経により、それを判断します。
女性ホルモンは、45歳~49歳にかけて特に減ってくると言われており、
我が国では、約50%以上の女性が閉経を迎える年齢は、約51歳だと言われています。

すべての更年期女性が「更年期障害」になるわけではありません。
もし、何らかの症状があったとしても、それが軽度であり、日常生活に支障がなければ問題はなく、実際に治療を必要とする(医師より「更年期障害」の診断を受ける)方は、全体の約20%程度です。

更年期障害」とは、更年期に現れる様々な症状が、日常生活に支障をきたすような場合にそう呼ばれます。
更年期障害の主な原因は、卵巣機能の低下ですが、
これに加齢に伴う身体的変化、心理的な要因、社会的な環境要因などが複合的に影響することで、諸症状が発症すると言われています。

加齢によるホルモンバランスの乱れは、脳の中心的役割を担っている視床下部にも影響を及ぼし、体内リズムの変調の原因となるとともに、心身ともに様々な症状や反応が現れます。
また、心理社会的な面においては、嫁姑の問題、子どもの結婚問題、生活環境(家庭や職場)のストレス、個人の性格(真面目、几帳面、責任感がある等)も、影響を与えていると言われています【下図】

更年期障害の症状について

更年期障害の代表的な症状として、
のぼせ・発汗(いわゆる、ホットフラッシュ)などを中心とした自律神経失調症のような症状抑うつ感不安感、情緒の不安定やイライラ、意欲の低下といった精神症状、といったものが挙げられます。

しかし、更年期障害の症状は、「自覚症状」が中心となるため、
患者さま個々人により、症状の出方が異なり、
また、症状が一定ではなく、次々と違った不調として現れることもあります。
そのため、その辛さは他の人には理解してもらい辛く、
一人で悩みを抱えてしまっていらっしゃる方も少なくはありません。

更年期障害の症状について

症状が軽症である場合は、食生活の改善や、ストレスの解消法の工夫など
を心掛けることで症状が緩和されることも十分に起こり得ます。
特に、ビタミンEはホルモンバランスを整える作用がありますので、
食餌療法において十分に摂取することを心掛けましょう。

病院における治療としては、患者さまの症状に合わせて、
ホルモン剤、漢方薬、抗うつ薬、自律神経調整剤、ビタミン剤等を用いた薬物療法のほか、心理的、あるいは、社会的な強いストレスを抱えていらっしゃる方には、
カウンセリングに代表される心理療法が効果的だと言われています。

更年期障害はこれまで、閉経を迎えた女性が、
ホルモンバランスの変化によって起こる、心身両面の不調を指してきました。
しかし、近年では、20~30歳代の女性でも、無理なダイエットや過度のストレスにより、
更年期障害の症状が起こることが知られており、「若年性更年期障害」と呼ばれています。
また、男性にも更年期障害(「男性更年期障害」)があることも知られてきています。