骨折予防はウツ予防?【品川区心療内科・J戸越銀座クリニック】

J戸越銀座クリニックは、品川区にある心療内科です。

「うつ病」などのこころの病で根本治療を希望される方はご相談下さい。

 

心と体はつながっています。

故に、体が元気にならないと、心も元気になれません。

同じように、心が元気になれないと体も元気になれません。

 そこで、これから「心」を元気にするための「体サポート」

について【心=体=ゲンキ】というシリーズでお送りして参ります。

 

今回は、骨のお話です。

皆さまは、「ロコモティブシンドローム」という言葉を聞いたことはありますか?

これは日本語で「運動器症候群」ということですが、骨・関節・筋肉などの

運動器が機能低下を起こすことにより、寝たきりや介護が必要な状態に陥る

リスクが高くなることを言います。一度寝たきりになってしまうと、

そこから鬱状態や認知症などの精神疾患も併発しやすくなると言われています。

骨を強化して骨折を予防することは、精神疾患の予防にもつながるということ

ですね。

 

さて、骨の強度を評価する定義には、従来から「骨密度」がありますが、2000年に

米国保健研究所が新たな定義として「骨質」というものを加えました。

骨の強さの70%は骨密度に、残りの30%は骨質に依存しているということな

のです。

骨格標本

骨はコラーゲン線維とミネラル成分(カルシウム等)から構造されています。

建物に例えると、コラーゲン線維は鉄筋部分に、ミネラル成分がコンクリー

に当たります。

 骨密度は、骨に含まれるカルシウムなどのミネラル成分の含有率の事です。

骨質という言葉を始めて聞いた方もいらっしゃると思いますが、これは骨を

支えるコラーゲン線維の質の事です。コラーゲン線維の質は、隣接するコラ

ーゲン分子同士をつなぎ止める“コラーゲン架橋”の形成状態によって決ま

ります。

コラーゲン架橋は、以下の2つに分類されます。

 

◆生理的架橋(善玉架橋)

遺伝的な秩序を保ちながら酵素反応を介して形成され、コラーゲン線維の強

度を高める。

◆非生理的架橋(悪玉架橋):AGEs架橋(ペントシジン)

酵素反応を介さずに糖化や酸化などにより形成され、コラーゲン線維を脆弱

化させる。

 

生理的架橋は、遺伝情報に基づいて秩序を保ちながら形成されるので、過剰

形成されることはありません。しかし、非生理的架橋は、老化や糖尿病、腎

障害などの病態に関わりのある後期反応性生成物(AGEs:エイジズ)

よるAGEs架橋(※ペントシジン)によるものであり、糖化・酸化により

時間依存的に形成され、過剰に形成される恐れがあります。

過剰に形成されたAGEs架橋は、コラーゲン線維の適度な弾力を失わせて

固く脆弱化させてしまうことで、骨折のリスクが高くなってしまうのです。

 ※ペントシジンは生体内糖化反応産物の一種であり、ホモシステインにより

 生成が促進されることも報告されています。

 

 では、骨質を強化するためにはどうすればよいのでしょうか?

 骨質(コラーゲン架橋の状態)を維持・向上させるには、

以下のような対策が必要です。

 

(1)生理的架橋の形成を正常に行わせる。

◆ビタミンB6不足を防ぐ

(生理的架橋形成に関わる酵素リジルオキシターゼの補酵素としてビタミン

B6が必要)

 代謝機能を正常化する

代謝に関わる各栄養(良質タンパク、ビタミンB群・C、コエンザイムQ10、

ミネラル等)に不足のないようにする

 

(2)非生理的架橋(AGEs架橋)の形成を抑える事

◆老化、糖尿病、腎障害などによる酸化・糖化などを防ぐ

→抗酸化物質の摂取やそれぞれの病態への対策も必要

 ホモシステイン値上昇を防ぐ

→ビタミンB6、B12、葉酸の不足を防ぐ

 

ホモシステインは、必須アミノ酸のひとつであるメチオニンの代謝におけ

る中間生成物で、動脈硬化の危険因子としても知られています。

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今後、血中ホモシステイン値尿中・血中ペントシジン値は、骨折危険性を

予測するためのマーカーとなる可能性があるそうです。骨密度は高いのに骨

折しやすいという方は、これからは「骨質」にも注目してみてはいかがでし

ょうか?

骨折を防いで、寝たきりなどを予防していきましょう。

 

 Presented by J戸越銀座クリニック